宅配ボックスが登場したのは1980年代後半、2000年前後からは多くのマンションの設備として採用されるようになりました。また、近年では宅配便の利用が急増、非対面で受け取れるため防犯上の安心感もあって需要がいっそう高まっています。
宅配ボックスには、電気式と非電気式(ダイヤル式、テンキー式など)があり、ご予算や設置場所、ご要望にあわせて、最適なご提案をしております。
ここでは、既存の宅配ボックス更新に役立つ情報のほか、新規導入にも役立つポイントや最新の宅配ボックスの情報をご案内いたします。
築年数の経ったマンションに宅配ボックスを新しく導入することを考えるとき、気になるのが容積率の問題ですが、宅配ボックスは容積率規制の対象外となっています。平成30(2018)年9月25日に通達された建築基準法改正によって、共同住宅の共用の廊下部分は容積率を算定する際の面積に含まないとされています。
宅配ボックスが未設置のマンションで、新たに導入したいけれど屋内にスペースがないというときには、屋外に設置することも可能な防滴タイプがおすすめ。防滴タイプには、タッチパネルへの外扉設置や、ボックス内に雨水が入り込みにくい構造の他、錆びにくい特殊鋼板を使用するなどの配慮が施されたものもあります。
宅配ボックスを導入する際のボックス数の目安は、居住者さまの生活スタイルにもよりますが、住戸数の2分の1が目安となります。
*リフォームローンやリースの利用も、ご検討いただけます。
宅配ボックスの更新目安は10年~15年。その際に、新しく便利な仕様や機能の付いた宅配ボックスを選ぶマンションが増えています。
コンパクトな荷物が増えていることから、従来と同じスペースの中で、ボックス数を増やすことも可能です。
設置場所の雰囲気に合わせ扉のデザイン、カラーが多様化。
高級感のある木製の扉も登場。デザイン性に優れているだけでなく、間伐材などを使用することで製造過程でのCO2削減に貢献、環境にやさしい点でも評価されています。
※メーカーや機種により、導入条件・外観・機能が異なります。
小さなお子様が入る可能性がある大きさのボックスでは、人感センサーが感知して、荷物投入側の扉が開き閉じ込め事故を防ぎます。非電気式の宅配ボックスなどでは、内部にレバーがついており、中から手動で開けられるタイプもあります。
様々な事情で宅配便を玄関先まで運んで欲しいという方のために、電気式の宅配ボックスでは受け取りを拒否する設定もできます。
荷物を安全・確実に受け取るために、荷物がない時のボックスのロックを防ぎ、いたずらを防止することも可能です。
共同で使う宅配ボックスは、届いた荷物をなかなか取り出さない人がいると迷惑がかかってしまいます。そのため、履歴を管理する機能がついています。
メーカーや契約によりますが、誤配達やカードの不具合等の緊急時に、遠隔で扉を開錠できる機能も。
電気式(デジタル式)を採用することにより、電気錠の制御や利用履歴の管理が可能になり、様々な拡張機能が付けられるようになっています。
※メーカーや機種により、導入条件・外観・機能が異なります。
住戸キー(非接触タイプ)とのシステム連動により、荷物を住戸キーでとり出す設定も可能です。
居住者向けレンタサイクルの鍵を収納。電動アシスト付きならバッテリーも収納可能。
ゲストルーム・パーティールームなどの鍵の貸し出し返却ができます。インターネットを通じてスマホなどで予約したり利用状況の確認も可能です。
一つの非接触キーで郵便も宅配便の受け取りもできます。郵便受け下のデッドスペースも宅配ボックスとして活用し、スペースを有効活用。利用可能なボックス数を増やすことができます。
郵便ポストも宅配で届く小型の荷物が入る大きさに。投函口を大きくしながら、外からは手が入らないように工夫し防犯に配慮しているタイプもあります。
宅配ボックスを緊急時の人命救助に役立つAEDの保管場所に活用することもできます。
宅配ボックスと屋外駐車場などに設置した充電設備を配線等でつなぐことで、居住者の使用データを把握でき、課金の管理もできます。
温度管理によって鮮度を逃がさず保管できます。
宅配便再配達はC02削減の足かせとなっており、人手不足から再配達有料化の動きも出ています。そんな社会課題の解決にも役立つ宅配ボックスは、生活様式の変化に合わせたさまざまな便利機能、非対面で荷物が受け取れるセキュリティ性の高さからも、マンションの資産価値の向上に貢献いたします。
弊社フロント担当から宅配ボックス新設の提案をさせていただき、全戸アンケー卜を実施したところ、「日中不在が多いので」「通販をよく利用する」「再配達を軽減したい」などの賛成意見が多数でした。管理組合では常日頃からマンションの付加価値を高めたいとの思いは一致しており、物流業界の2024年問題が懸念される現況もあり、総会での合意から導入までスムーズに事が運びました。ボックスの数はマンション規模に合わせ、強度や耐震性が強いものを選定したので安心して快適に使っています。2023年夏には、15年が目安とされるインターホンの更新を計画。宅配ボックスの荷物預かりが住戸インターホンでも確認できる機能が付加されます。利便性やセキュリティ面はもちろん、資産価値もさらに向上して喜ばしいかぎりです。
※2024年問題:2024年4月からトラックドライバーの時間外労働が上限960時間に制限される。再配達の減少もドライバーの負担軽減になる。
*詳細は長谷工コンタクトセンターにお問い合わせください。